144 :【初恋】:2011/08/24() 01:00:05 ID:cCs2A49YO

(*><)「いつみてもちんぽっぽちゃん可愛いんです!



(-_-)「いつも見てるじゃないか」



( ><)「むぅ、そういうことは言わないで下さいよ。恋してるとどうでも良いことでも幸せに感じるんですよ」



(*-_-)「まぁ、分からないわけではないけど…」



( ><)「こんな幸せを味わった事がないなんて、ワカッテマスさんは本当に可哀相なんですwww」



(-_-)「え、どういう事?」



( ><)「ワカッテマスさんはお花にしか興味ないから恋をしたことがないんですよww」



(-_-)「…それ、うそだよ。」



( ><)「え、嘘?」



(-_-)「うん、昔ワカッテマスに初恋の話聞いたし」



(;><)「えええ!気になるんです!教えてくださいなんです!



(-_-)「あれは、僕がまだお城に居たときで…」





145 :【初恋】:2011/08/24() 01:01:12 ID:cCs2A49YO

(;-_-)『ワカッテマスー!



( <●><●>)『おや、王子様。いかがなさいましたか?』



(;-_-)



(;_;)ブワッ



(<●><●>)『え、ちょ、王子!?』



(;_;)『ワカッテマス…、僕病気かも、うわあああん!



(<●><●>)『おぉ、よしよし。泣かないで下さい、王子様、病気と言うことはどこか痛いのですか?』





146 :【初恋】:2011/08/24() 01:07:30 ID:cCs2A49YO

(;_;)『さだこを、見ると心臓が痛くなるんだ…。

お話とか、すると、ヒック、顔赤くなったりするし…』



( <●><●>)『…あぁ、なるほど。王子様、ご安心ください、それは病気じゃありません。』



(;_;)『え、じゃあ何なの?』



( <●><●>)『恋、ですよ。』



(;_;)『恋…?』



( <●><●>)『人を好きになることですよ。』



(*;_;)『好きになること…。ワカッテマスは、恋したことあるの…?』



( <●><●>)『……ありますよ。私にだって』



(*;_-)『聞かせて?』



( <●><●>)『えぇ、つまらない話ですがね。だから王子様、泣くのをお辞めください。』



(つ_-)『うん。』



( <●><●>)『…では、お話いたしますね』





147 :【初恋】:2011/08/24() 01:15:00 ID:cCs2A49YO

あれは、私がまだ18歳ぐらいの頃でした。

ある雨の日に、城に一人のびしょ濡れの女性が突然訪れ、城で雇って欲しいと来たのです。

先代の王様は『何が好きだ?』と、彼女に尋ね、彼女は『お花が好きです』と答えました。

そうして先代の王様は彼女を庭係として雇うことにしたのです。

彼女は毎日飽きることなくお花の手入れをしていました。



そして、今じゃ信じられないでしょうが、私はお花が大嫌いでした。





148 :【初恋】:2011/08/24() 01:23:40 ID:cCs2A49YO



( <●><●>)『またお花の手入れですか、トソン。』



(゚、゚トソン『あら、ワカッテマス。』



( <●><●>)『…まぁ、良く毎日飽きもせずお花なんかの世話できますね。』



(゚、゚トソン『好きですからね、ワカッテマスが毎日飽きもせずシュール姫のお世話をしているのと同じですよ。』



( <●><●>)『一緒にしないでください。私は忠誠をシュー様に誓ったのです、あなたはお花に忠誠を誓っていないでしょう。』



(゚、゚トソン『私はお花には確かに忠誠は誓っていませんが、この仕事を与えてくださった王様には忠誠を誓いましたよ』



( <●><●>)『…なるほど。』



(゚、゚トソン『一緒にどうです?』



(;<●><●>)『お花は嫌いなんですよ…。』



(゚、゚トソン『物は試しというじゃないですか、それにシュール姫がいつかお花に興味をもったら執事たるものお花の世話ぐらいできないと。』



( <●><●>)『…それもそうですね』



(゚、゚トソン『(単純な人ですねぇ)』





149 :【初恋】:2011/08/24() 01:27:50 ID:cCs2A49YO

lw´- _-v『ワカ、最近トソンと仲良いみたいだな』



( <●><●>)『仲良い…?まぁ、恐らく悪くはありませんが。』



lw´- _-v『ワカ、私以外とあんま喋んないから安心してるんだよー、友達出来て。』



( <●><●>)『いや、別に友達とかではありませんよ。』



lw;´- _-v『えぇ、あんなに毎日一緒にいるのに。じゃあ、一体なんなのさ』



( <●><●>)『忠誠を誓う者同士、ちょっと馬があっただけですよ。』





150 :【初恋】:2011/08/24() 01:35:16 ID:cCs2A49YO

( <●><●>)『…。』



(゚、゚トソン『どうしたんですか?ワカッテマス、手が止まってますが』



( <●><●>)『いや、私はシュー様に心配される程、友達がいないように見えるのかなぁと』



(゚、゚トソン『あぁー、確かに』



( <●><●>)『…。』



(゚、゚;トソン『ちょ、砂かけないでくださいよ!



( <●><●>)『問答無用です。』



(゚、゚;トソン『うわっぷ!も、もう、許しません!えいっ!



(<●><●>)『うわっ!このっ!



(゚、゚*トソン『あはは!汚れておしまいなさい!



(<●><●>)『汚れるのはあなたですよ!







lw´- _-v『仲良いじゃん、君たち。2人で凄い汚れて、子供か』



(<●><●>)『…お恥ずかしい限りです』(゚、゚;トソン





151 :【初恋】:2011/08/24() 01:40:24 ID:cCs2A49YO

私とトソンはそういうふうに毎日バカをやって過ごしました。そして、トソンの誕生日が近くなったので私はトソンに何かあげようと思ったのです。



( <●><●>)『…トソンは、何の花が一番好きなんですか?』



(゚、゚トソン『好きなお花ですか?お花ならなんでも好きですけどね』



( <●><●>)『特に好きなのは?』



(゚、゚トソン『ひまわり、ですかね。』



( <●><●>)『ひまわりですか。』





152 :【初恋】:2011/08/24() 01:49:06 ID:cCs2A49YO

彼女は誕生日でさえも、手を土でよごしていました。



(゚、゚トソン『ワカッテマス、今日は遅かったじゃないですか。』



( <●><●>)『あなたを城にいると思って探していたんですよ。トソン、今日は誕生日でしたよね。誕生日くらい、仕事休めばいいのに。』



(゚、゚トソン『お花にはお休みがありませんから。』



( <●><●>)『…はい、これ。』



(゚、゚;トソン『え?』



( <●><●>)『手作りケーキです。あと、ひまわりの種です。』



(゚、゚*;トソン『え、あの、え?』



( <●><●>)『ひまわり、今年は流石に間に合いませんので、今日埋めて来年の誕生日に一緒に咲くのを見ましょう。』



(゚、゚*トソン『…はい。』





153 :【初恋】:2011/08/24() 02:01:24 ID:cCs2A49YO

ガサッ



( <●><●>)『ん?』



 _ 

(*゚∀゚)『…』( д*)



( <●><●>)『…』



(゚、゚*;トソン『…。』





ダッ!

 _ 

(*゚∀゚)『うおおお!ワカッテマスがトソン口説いてんぞおおお!



(* д)『これはみんなに広めなきゃな!!来年一緒に咲くのを見ましょうってww』



(;<●><●>)『うわああああ!あなたたち、待ちなさいい!



ギュツ





( *トソン『…。』





(<●><●>)『ちょ、トソン、手を離してください!彼らを止めないと変な噂がたってしまいますよ!あ、まさか、彼らのあんな発言を気にしてるんですか?別に私はあなたを口説いた訳ではなく、いつものお礼ですからね!変に受けとめて私と話さなくなるとかは止めてくださ、いや、なに言ってんだ私は、ですからね』



チュ



( <●><●>)『……なっ』



( *トソン『私は…』



(゚、゚*トソン『私は、あなたの事好きですけどね。』



(;*<●><●>)『……わ、分かってますよ、そんなこと!





154 :【初恋】:2011/08/24() 02:06:04 ID:cCs2A49YO

私とトソンはお互いに好きあっていました。ただ、付き合おうとは思いませんでした。



( <●><●>)『…別に付き合う必要は無いですよね』



(゚、゚トソン『今と対して変わらないでしょうしね』



( <●><●>)『ですよね。それにしても、あなた。ほっぺにキスするなんて…』

(゚、゚トソン『プレゼントのお礼ですよ、お礼。』



( <●><●>)『…ひまわり、楽しみですね』



(゚、゚*トソン『…えぇ』





155 :【初恋】:2011/08/24() 02:08:41 ID:cCs2A49YO

ある日、彼女は王様に呼び出されました。



私はまぁ、お花の話だろうと思って花壇で待っていました。



しかし、彼女は訪れませんでした。仕事を休んだことなどなかった彼女が。



そして、彼女は何日も花壇に訪れず、部屋にこもっていました。





156 :【初恋】:2011/08/24() 02:12:19 ID:cCs2A49YO

( <●><●>)『…トソン、一体どうしたんでしょうか。』





ガサッ

(゚、゚トソン『…ワカッテマス。』





(<●><●>)『トソン!あなた一体どうしていたんですか!?心配してたんですよ!しかも、なんですかその顔、目腫れてるじゃないですか!



(゚、゚トソン『…ワカッテマス、私、お城から去る事にったんです。』





(<●><●>)『…は?』





157 :○去る事になったんです。:2011/08/24() 02:15:50 ID:cCs2A49YO

(<●><●>)『意味が、よく、理解できないのですが。』



(゚、゚トソン『王様に言われてしまったのです。』



(<●><●>)『あなた一体、何をしでかしたんですか…』



(゚、゚トソン『何も』



(<●><●>)『何もしないで城をクビになる奴がありますか!王様の所に行きましょう!私も一緒に謝ってあげますから!



(゚、゚トソン『謝っても無駄ですよ』



( <●><●>)『やって見なきゃわからないじゃないですか!



(゚、゚トソン『じゃあ、ワカッテマス。あなたに尋ねますが…』





158 :【初恋】:2011/08/24() 02:17:30 ID:cCs2A49YO







(゚、゚トソン『王様に謝ったとして、私が隣国の姫だと言うことが否定できますか?』





( <●><●>)『…』





( <●><●>)『は?』





159 155対して→大して:2011/08/24() 02:25:53 ID:cCs2A49YO

( <●><●>)『頭でも打ったんですか?』



(゚、゚トソン『そうだったら良かったんですけどね』



( <●><●>)『…本当なんですか?』



(゚、゚トソン『えぇ…。それで、遠い国の王子様と結婚することになりまして逃げて来たんです。』



( <●><●>)『…。』



(゚、゚トソン『それで、私がここにいるのをお父様にばれてしまったようでして。王様は最初から私に気付いていたみたいですが、流石にお父様に言われてしまってはどうしようも有りませんからね。』



( <●><●>)『…それで?』



(゚、゚トソン『国に帰りますよ。』



( <●><●>)『…まだ、ひまわりを一緒に咲くのを見ていないじゃないですか。』



(゚、゚トソン『…。』





160 :【初恋】:2011/08/24() 02:30:40 ID:cCs2A49YO

( <●><●>)『…なんて、お姫様を困らせてはいけませんね。』



(゚、゚トソン『…ワカッテマス。』



( <●><●>)『ひまわりは私が責任もって育てますよ。』



(゚、゚トソン『ワカッテマス!



( <●><●>)『…なんでしょうか?』



(;;トソン『私は、あなた以外の男性とは結婚したくありません!



( <●><●>)『…。』



(;;トソン『ずっと此処にいたい!あなたと一緒にお花を育てていたい!あなたとひまわりを咲くのを毎年見たい!



( <●><●>)『…トソン。』





161 :【初恋】:2011/08/24() 02:37:27 ID:cCs2A49YO

(;;トソン『お願いです…。私と一緒に、隣国にきてください、ひまわりを持って。お父様も相手がいると分かれば結婚を取り止めてくださるかもしれません。そして、私と結婚してください、ワカッテマス…。』



( <●><●>)『…トソン、それは出来ません。私とあなたとでは身分が到底釣り合いません。それに…』



(;;トソン『それに…?』



( <●><●>)『私は、シュー様に忠誠を誓ったのです。そして、この国に命を捧げると。』



(;;トソン『…あぁ、ワカッテマス。あなたなら、そう答えると思ってましたよ。』



( <●><●>)『…すいません。』





162 :【初恋】:2011/08/24() 02:42:36 ID:cCs2A49YO

そして、私とトソンはお別れしました。



別れる時、トソンが



(゚ー゚トソン『あなたは執事としては一流ですが、男性としては三流ですね。まぁ、そんなあなたが好きなのですが。』



と言ったとき、私は執事として三流になっても彼女と一緒になりたいと思いました。まぁ、実際はそんなこと出来る訳もなく。





私に残されたのは彼女が育てた花達と、まだ咲いていないひまわりでした。





163 :【初恋】:2011/08/24() 02:46:49 ID:cCs2A49YO

( <●><●>)『…ま、それが今のこの庭な訳ですが。』



(;_;)『ひまわり、今年いっぱい咲いたね…』





( <●><●>)『えぇ…、いっぱい咲きましたね。』





(;_;)『来年も、きっといっぱい咲くよ』



( <●><●>)『その時は王子、是非一緒に見てくださいね』



(;_;)『うん!





164 :【初恋】:2011/08/24() 02:51:12 ID:cCs2A49YO

(-_-)「ってのが、ワカッテマスの初恋のお話。」



( ><)「……。」



(-_-)「…裏庭のお花あるでしょ?全部城から植えかえたんだ。勿論、ひまわりもね。」



( ><)「…ワカッテマスさんの癖に、切なすぎるんです…。」



(-_-)「そう、だね…。」









( <●><●>)「…今年も、また、ひまわり咲きましたよ。トソン…」





165 82930日「納涼夏祭り」開催!詳細は会議スレへ:2011/08/24() 02:53:53 ID:cCs2A49YO

消費したお題

・初恋



まさかのワカッテマスの初恋を描いてみたり。



ちなみに(-_-)はショタではありません、18歳ぐらいですかね。



('A`)も根っからの悪者ではないはず。ただドエスなのは間違いないけれど。



お題、質問、支援は随時募集中。





166 82930日「納涼夏祭り」開催!詳細は会議スレへ:2011/08/24() 09:07:50 ID:6Av2glxk0

初見だが面白いなー

お題 外れた占い